古典の復活。男性によるレゴン・ダンス。

ある日突然。

バレルン・ステージで男性ばかりが踊る特別イベント開催!
という情報が飛び込んできました。

マンダラ家の御曹司である、グンデ・イスワラ君も踊るということで、
イスワラ君のファン(なのです)としては、とても観たい!

でも、異常なぐらいに情報がなく。
こうした特殊なイベントは個人のチャーターの可能性もあり、
さすがに、個人のチャーターを勝手に観に行くほど図々しくはないので、
残念に思っていたところ、「あら~ 観に行っていいわよ!」と、
その方面に顔が利く某王族の奥様に言われたため、
芸能好きの在住の友人数名とつるんで観に行ってきました。
(情報の少なさに皆ビビッてて、それぞれ一人では勇気がなかった・・・)

恐る恐る会場に行くと、意外なぐらいのウェルカム・ムードで一安心。
招待客でもないのに、「よく来てくれたね~」と笑顔で迎えられ、
お菓子まで手渡されてしまい、ちょっと恐縮。

スピーチが始まってようやくわかったのは。
古い伝統芸能を守り、継承するための財団「SRI LOKA PALA」を、
マンダラ家が中心になって新設し、
そのお披露目を兼ねたイベントであるということでした。

直前になるまで詳細が決まっていなかったようで、
かなり急なイベントであり、
情報の少なさはそれゆえであったことも判明しました。

主催者によるスピーチの後、まずはガムラン曲。
グンタ・ブアナ・サリによる、クビャール・ススンでした。
これは、故ガンドラ氏の作曲した曲で、
ガンドラ氏の作品集CD(演奏:グンタ・ブアナ・サリ)にも入っていたような。

ガンドラ氏は、マックフィーの「熱帯の旅人」に登場する印象的な人物、
マデ・ルバ氏の息子さんだという話を聞いたことがあります。


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グンカッこと、故アグン・マンダラ氏の子息である、
グンデ・バグース氏によるクビャール・ドゥドゥック。

ロイヤル・ピタマハにお勤めのマンダラ恵子さんのご主人です。



バグース氏の踊りを観たのは、とても久しぶりです。

弟のグンデ・オカ氏は、毎週ティルタ・サリで、クビャール・トロンポンを踊っていますが、
バスース氏は、クビャール・ドゥドゥックのイメージが強いです。


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クビャール・ドゥドゥックなので、座りながら踊っているところの写真も。


はるかはクビャール・ドゥドゥックを初めて観たため、
「トロンポンがないのはどうして?」と訊かれましたが、
これはまた、別の踊りなんだよ・・・ はるか。


続いて、古典から蘇らせた男性レゴン。
その昔、男性がレゴンを踊っていた時代があるのは、
マメ知識的に知られていますが、当時の踊りを復活させたものです。

なにぶん、動画などなかった時代のこと、
わずかに残る写真を基に踊りを再構築したということですので、
一部、創作の要素もある・・・ように感じました。

音楽は、耳慣れた普通のレゴンとちょっと異なりました。特に前奏。
ティルタ・サリにも参加している、
シンガパドゥ出身の作曲家ダルヨ氏が音楽を監修をしたそうです。

バタバタしていて、
ちゃんとしたカメラを持参しなかったのが悔やまれますが、
写真撮影をしましたので、私が無知をさらすような説明をするよりも、
そちらをご覧いただいた方がよさそうです。

では恒例(?)の、一見は百聞に如かず写真レポ。


20121212_03.jpg
まずはチョンドン。男性です。カマンダヌー君です。
往年の美少年も、大人になって太り過ぎて、
ブタとかタヌキとかさんざん陰口叩かれてましたが(怖)、
ダイエットに成功、シェイプアップして、美女として登場。



彼はもともと、とても踊りが上手なのですが、
女性のチョンドン顔負けの妖艶な動きで会場を唖然とさせました。
女踊りもこんなに上手だったんだ・・・


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続いて、レゴン2人組登場。
こちらも男性です。左がグンデ・イスワラ君、右はデ・アロー君。



第一印象は・・・ 「でかっ」(笑)。

でも、2人共、達者な踊り手ですので見苦しさはありませんでした。
女形風のオーラを発散してました。

グンデ・イスワラ君は、グンデ・バグース氏のご子息で、マンダラ家の御曹司。
デ・アロー君は、グヌン・サリでトロンポンを踊っている青年、
その容姿の良さで、最近、人気があるみたいです。


20121212_05.jpg
アップでどうぞ。
カメラの性能の限界で、これ以上のアップは無理でした。
画質も悪くて、申し訳ありません。
でも実物の方が、ずっと美しかったです。


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遠目に見ると、女性にしか見えない・・・ですよね???
昔は照明も暗かったですから、
男性によるレゴン、なかなかイケたのではないかと思われます。


20121212_07.jpg
こういう動きは、やっぱりちょっとゴツいかな。
ローティーンの少女の踊るレゴンの線の細さはなく、力強いです。
これはこれで、見応えあり。



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チョンドンが退場した後は、レゴン・ルンカップとほぼ同じような所作が続きます。


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イスワラ君が、ラッサムのソロのような踊りを一人で踊った後、
チョンドンとはまた別の登場人物が現れます。
これは、デヲ・ニョマン君でした。
はまり役と言うか、適役というか、「は~さすが」でした(← ファン)。



この辺から、見慣れたレゴンとは別の方向に進みだします。


20121212_12.jpg
右から、、、


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左から、、、


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必死にイスワラ君を誘惑しようとするデヲ・ニョマン君。
アルジュナ・タパ(だっけ?)を思い起こさせるハーレム系の所作です。



こう書くとコワいんですが、登場人物の名前がわからないので、
踊り手の名前で書くしかないんです・・・


20121212_15.jpg
本人達は、ただただ必死に踊っているだけと思いますが、
観ている方は、いろんな意味で「おおおおおおお」となっていました。
彼らを知るバリ人の踊り子ちゃん達も、外野席でウケてました・・・


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デ・アロー君が戻ってきました。なんだか、修羅場になりそうな予感。


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しばらくは三つ巴で仲良く踊っていましたが・・・


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やはり刃傷沙汰に~~~!!!



物語がわかっていないので、一緒に観ていた友人達で妄想に走り、大盛り上がり。


20121212_19.jpg
一旦、全員が退場し、今度はバロン・ランドゥン風の面をつけて登場。
バロン・ランドゥンさながらの、道化の語りに合わせたユーモラスな踊り。


20121212_20.jpg
続いてチョンドンも、醜面をつけて登場。物語がよくわからないのが残念です。


20121212_21.jpg
さらに続いて、デヲ・ニョマン君が美女の面をつけて登場。さすが。


20121212_22.jpg
4人でしばらく踊り・・・ 終演。


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終演後のご挨拶には、グンデ・バグース氏、グンデ・オカ氏、ダルヨ氏も登場。


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デンパサールの日本総領事館の総領事、城田氏ご夫妻も来場していました。



・・・以上です。
珍しいものを観ることができ、見応えもあり、大満足でした。
バリ芸能が三度の飯より好きな同行の友人は、その夜、夢に視たそうです。
それぐらい、インパクトが強かったんですね。

ただ思ったのは。
これは、踊り手が全員、高い技量と、
整った容姿を持っていたから成立した踊りだったかな、と。

少女の踊りはその可憐さで、
容姿や技術の欠点をある程度カバーできますが、
男性のレゴンとなると、そうはいきません。

誰でも踊れる踊りではない、それだけに貴重です。

また機会があれば、同じ顔ぶれで観てみたいと思いました。
再演希望、です。

・・・とか言っていたら、年末に再演するとの情報が入ってきました。
小道具もより完璧に整え、もっと練習もして、
さらにパワーアップして登場・・・ということになりそうです。
日時といった詳しいことは・・・わかりません。すみません。



コメント

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誘って下さい。

その手の情報が早い知り合いの写真を見ました。見たかった。
年末情報が入ったら教えて下さーい。

あ~、羨ましすぎる、こんなにスゴイもの見れたなんて!!!

こういう芸能を見ると、バリ芸能って奥深いって思うよね。
もともと「レゴン・ラッサム」は王と姫なのに、
どちらも同じ背格好の女性が踊ってるってことも、本来は不思議ですよね。
女性が男装した舞踊もあるし、バリ芸能はとても精神的に高度な芸能な気がします。
日本の歌舞伎も同じようなものかな…。

それにしても、バグース氏、とてもお元気そうでちょっとビックリ!
先日、日本で放送されたマンダラ・ケイコさんのTVでも、とてもお元気に見えたのですが、
ペンタスで踊れるなんて…。

それと、デワ・ニョマンくん、やっぱりこういう姿は天下一品ですねぇ~。
すごい色気を感じるわ~。

年末に再演があるんだったら、是非是非一緒に見に行きましょ!!!

Re: 誘って下さい。

> その手の情報が早い知り合いの写真を見ました。

時代ですね~ もしかしたら、上演中からSNSとかで話題になってたのかな?


> 年末情報が入ったら教えて下さーい。

私より、K嬢に言っておくといいと思います。

Re: タイトルなし

> あ~、羨ましすぎる、こんなにスゴイもの見れたなんて!!!

マニア向けではありますが。
バリ芸能を観るのは初めて、という人向けではないかもね。


> こういう芸能を見ると、バリ芸能って奥深いって思うよね。
> もともと「レゴン・ラッサム」は王と姫なのに、
> どちらも同じ背格好の女性が踊ってるってことも、本来は不思議ですよね。

宝塚?


> 日本の歌舞伎も同じようなものかな…。

男性が踊るのには、風紀的な理由があったはずだけど、
制限がある方が発展するものって、あるしね。特に芸術はそうかも。

自由過ぎても、緊張感のあるものは生まれないというか。


> それにしても、バグース氏、とてもお元気そうでちょっとビックリ!
> 先日、日本で放送されたマンダラ・ケイコさんのTVでも、とてもお元気に見えたのですが、
> ペンタスで踊れるなんて…。

ティルタ・サリでもノリノリでルバブ弾いてるよ(笑)


> それと、デワ・ニョマンくん、やっぱりこういう姿は天下一品ですねぇ~。
> すごい色気を感じるわ~。

さすがの一言。

でも今回の<ビックリ大賞>はカマンダヌーかな。
いや、本当に、皆、唖然としたから。


> 年末に再演があるんだったら、是非是非一緒に見に行きましょ!!!

どんな形で行われるのか、よくわからないので、
観に行ってもよいような形式で行われるのであれば、ですね。


>でも今回の<ビックリ大賞>はカマンダヌーかな。

私、「美少年」のカマンダヌー君しか知らないからなぁ~。
私的には全然ビックリしないかも…。

演奏はグンタなの?
せっかくだから、ティルタ・サリのスマル・プグリンガンで観てみたいよね~。

Re: タイトルなし

> 私、「美少年」のカマンダヌー君しか知らないからなぁ~。
> 私的には全然ビックリしないかも…。

タヌキおばさんと揶揄されていた彼を観たら、
かなりビックリしちゃったと思うよ・・・

でも、先日のチョンドンはとても美しかったデス。


> 演奏はグンタなの?

うん。グンタ。


> せっかくだから、ティルタ・サリのスマル・プグリンガンで観てみたいよね~。

まあ、古典を若い世代に受け継がせるというのが、
このヤヤサンの目的でもあるので、グンタになったのでは。

グンタもオジさんになったけど、
こういうイベントでの演奏は、やはり、上手いよ。円熟してきた。




大変良いものを見せていただき、ありがとうございました。私もこういうの好き。いいなあ〜

Re: タイトルなし

> 大変良いものを見せていただき、ありがとうございました。私もこういうの好き。いいなあ〜

相変わらずですねえ・・・



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